◉ai、eps、psdをIllustratorやPhotoshopを使わず、無料のソフトで確認する方法まとめ(Mac編)

2011年5月7日土曜日

free soft Illustrator Mac Photoshop

仕事関係の知人から受ける質問で、「ai、eps、psdをIllustrator、Photoshop無しで確認できる無料のソフトはないか」というのが少なくない。

私自身もとっさのとき、起動に時間がかかる専用ソフトを立ち上げずにai、eps、psdの内容を確認することが少なくない。また持ち歩くネットブックには、Illustrator、Photoshopが入っていないので、画像確認が必要なときは別なソフトで開いている。

質問に対して、不正確なことをお伝えするわけにはいかないので、自分のためにも、日頃漠然と記憶している方法を少し正確にまとめてみることにした。

知人の協力のもと、テスト用にMac CS、CS3、CS4、Windows CS2の4つのバージョンでテスト用のai、eps、psdを作成。閲覧するソフトは、OS標準で入っているものを含めて無料のソフトに限定。

なお、無料という点では、Googleドキュメントビューアを利用する方法もある。ai、eps、psdを他の方にお見せする場合はこちらが便利。


Mac OSX10.4(Tiger) の場合

プレビュー.app(v3.0.9)
aiは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。メッシュツールを使った部分は表示されなかった。(epsをIllustratorで作成する際のダイアログで「コンパチブルグラデーション&グラデーションメッシュプリント」にチェックが入っていない場合は表示できないもよう。以下同様)。
epsは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。メッシュツールを使った部分は表示されなかった。
psdは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。

Safari.app(v4.1.3)
新規ウィンドウまたは新規タブにドロップする。
epsは、Windows CS2で作成したもののみ、きれいな画質で閲覧可能。他は閲覧可能だが、メッシュツールを使った部分が表示されなかった。
ai、psdは、4つのバージョンすべてで、不可。

QuickTime Player 7.app( v7.6.4)
aiは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。メッシュツールを使った部分は表示されなかった。
psdは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。
epsは、4つのバージョンすべてで、不可。



Adobe Reader.app
(v9.0.4)
ai、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。
eps、psdは、4つのバージョンすべてで、不可。



ToyViewer.app(v5.00 for Tiger)フリーソフト
aiは、すべての作成バージョンで、きれいな画質で閲覧可能。メッシュツールを使った部分は表示されなかった。
epsは、Windowsで作成したもの以外で、きれいな画質で閲覧可能。メッシュツールを使った部分は表示されなかった。
psd、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。

LiveQuartz.app (v1.7.3)フリーソフト
aiは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。メッシュツールを使った部分は表示されなかった。
epsは、Windowsで作成したもの以外で、きれいな画質で閲覧可能。メッシュツールを使った部分は表示されなかった。
psdは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。

Inkscape.app(v0.48.0)オープンソースソフトウェア
本来、aiを閲覧することができるはずだが、どうも動作が不安定なので今回は割愛。


Gimp.app(v2.6.11 for Tiger)オープンソースソフトウェア
aiは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。ただし、メッシュツールを使った部分はやや不自然になる(作成側の「グラデーションとメッシュの解像度」の設定に依存するもよう。以下同様)。
epsは、4つのバージョンすべてで、読み込みに失敗。
psdは、4つのバージョンすべてで、閲覧できるが、スタイルはすべて無視される。


Mac OSX10.5 ( Leopard) の場合

プレビュー.app(v4.1)
ai、eps、psdともに、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。

Safari.app(v5.0.5)
新規ウィンドウまたは新規タブにドロップする。
epsは、psdは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。
aiは、4つのバージョンすべてで、不可。

QuickTime Player 7.app(v7.6.9)
aiとpsdは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。
epsは、4つのバージョンすべてで、不可。

Adobe Reader.app(v10.0.0)
aiは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。
eps、psdは、4つのバージョンすべてで、不可。

ToyViewer.app(v5.0.0 for Leopard )フリーソフト
ai、epsは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。Windows CS2で作成したepsは、表示できなかった。
psdは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。

LiveQuartz.app (v1.8.4)フリーソフト
aiは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。
psdは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。
epsは、4つのバージョンすべてで、不可。

Inkscape.app(v0.48.1)オープンソースソフトウェア
aiは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。ただし、メッシュツールを使った部分はやや不自然になる。
eps、psdは、4つのバージョンすべてで、不可。

Gimp.app(v2.6.11 for Leopard)オープンソースソフトウェア
aiは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。ただし、メッシュツールを使った部分はやや不自然になる。
epsは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。ただし、Windows CS2の場合のみ、色が少し変わってしまう。
psdは、4つのバージョンすべてで、閲覧できるが、スタイルはすべて無視される。


Mac OSX10.6 (Snow Leopard) の場合

プレビュー.app(v5.0.1)
ai、eps、psdともに、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。

Safari.app(v5.0.5)
新規ウィンドウまたは新規タブにドロップする。
epsは、psdは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。
aiは、4つのバージョンすべてで、不可。

QuickTime Player 7.app(v7.6.6)
OS標準で入っている新しいタイプのQuickTime Player.app(v10.0)はまったく画像閲覧に対応していないもよう。従来のタイプのQuickTime Player 7.app(v7.6.6)を、インストーラDVDからカスタムインストールする。[ユーティリティ]に入る。ちなみに現在appleのQuickTime 7ダウンロード用サイトから入手できるバージョンはv7.6.9(10.5~10,5,8)。
aiとpsdは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。
epsは、4つのバージョンすべてで、不可。

Adobe Reader.app(v10.0.0)
aiは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。
eps、psdは、4つのバージョンすべてで、不可。

ToyViewer.app(v5.1.2 )フリーソフト
ai、eps、psdともに、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。ただし、Windows CS2で作成したepsのみ表示できなかった。

LiveQuartz.app (v1.9)フリーソフト
aiは、4つのバージョンすべてで、不可。
eps、psdは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。

Inkscape.app(v0.48.1)オープンソースソフトウェア
aiは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。ただし、メッシュツールを使った部分はやや不自然になる。
eps、psdは、4つのバージョンすべてで、不可。

Gimp.app(v2.6.11for Snow Leopard)オープンソースソフトウェア
aiは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。ただし、メッシュツールを使った部分はやや不自然になる。
epsは、4つのバージョンすべてで、きれいな画質で閲覧可能。
psdは、4つのバージョンすべてで、閲覧できるが、スタイルはすべて無視される。

結論のようなもの
Macでai、eps、psdの閲覧は、Mac OSX10.5、Mac OSX10.6ならOS標準のプレビュー.appがもっとも便利。
Mac OSX10.4の場合は、次のとおり。
・aiを閲覧するなら、Adobe Reader.app。
・psdを閲覧するなら、プレビュー.appかQuickTime Player 7.app。
・epsの場合は、上のほうにも書いたが、Illustratorで作成する際のダイアログで「コンパチブルグラデーション&グラデーションメッシュプリント」にチェックが入っていない場合は、メッシュ部分を他のソフトで表示できないようなので、事前に作成者から聞いておく必要がある。メッシュツールを使用していないものならプレビュー.appなどで閲覧可能。

なお、今回は閲覧に限ったが、その他の機能を利用できるので、以下の無料ソフトを入れておいて損はない。

ソフトダウンロード先
LiveQuartz.app :http://www.rhapsoft.com/