◉独立行政法人放射線医学総合研究所のwebサイトで航空機での宇宙線被ばく線量を計算するシステムJISCARDが公開されているので、試してみた。

2011年4月19日火曜日

web 携帯 大震災

航空機で飛行中には、宇宙から来る放射線(宇宙線)が原因で、地上で日常的に浴びているよりも強い自然放射線に曝されることになるらしい。航路が高緯度地域にあるほど、また、フライト時間が長いほど、宇宙線により被ばくする放射線の量(線量)は大きくなるという。

JISCARDは、Japanese Internet System forCalculation of Aviation Route Dosesの略で、宇宙線被ばくに関心のある日本人に、関連する正確な情報を広く伝えることを目的として、独立行政法人放射線医学総合研究所が開発したもの。
線量の計算には、米国の連邦航空局(FAA : Federal Aviation Administration)が開発したCARI-6コードを用いている。

JISCARDは、メインのフラッシュ版(メイン)のほかに、テキスト版、携帯用のモバイル版「JISCARD Mobile」がある。webから利用するなら、フラッシュ版が使いやすい。
●地図から出発空港を選ぶ。成田空港か関西空港から選ぶ (国際線63路線)。 
●到着都市を選ぶ(成田空港から34都市、関西空港から28都市)。
●飛行時期を選ぶ(2001年から2011年までの各月。期間を11年としてあるのは、太陽活動が約11年で周期的に強弱を繰り返すから、ということらしい)。
●[線量を計算する]ボタンをクリック。
●右画像のように線量計算結果が表示される。

航路線量計算システム (JISCARD)のページ:
モバイル版「JISCARD Mobile」のページ:

また、プロブラムをダウンロードして利用できるJISCARD EX Personal Editionも用意されている。
このプログラム(Excelファイル)はパスワードが必要(問合せページから、パスワードを希望すればメールで送ってもらえる)。こちらは英語版もある。
利用環境は、Windows XP/Vista およびMicrosoft Excel (2003以上)。

JISCARD以外に、ツールとして、世界の約1000空港のデータベースからGoogle Mapの画面上で目当ての空港を検索、地理情報を取得できる「AIRPORT SEARCH」や、世界地図上で現在の宇宙線の強度を知る「宇宙線強度分布」も利用できる。