最近は、交通機関やショッピングモール、大型店舗のフードコート、飲食店などで、無料の公衆 Wi-Fi(無線LAN)サービスが増えてきた。
私は外出する際にモバイル無線ルーターを数台持っていくが、バッテリーが低下したり、繋がらないエリアだったりで困ることが多々あって、そんなとき、無料の公衆 Wi-Fi サービス が頼りになる。
また、設置されている場所によっては、私のモバイル無線ルーターよりもはるかに速く、大きめのファイルの送受信で助かることも多い。
便利なサービスだが、大きな欠点がある。不特定多数が利用する、暗号化されていない、認証レベルが低いなどの負の要素があり、通信を覗かれたり、書き換えられたりする不安を払拭できない。また、不正にクレジットカードのなどの個人情報を抜くことを目的に、一般の公衆 Wi-Fi サービスを装って設置している悪意のあるものも存在するらしいので、不用意にアクセスするのは危険がともなう。
そんなリスクを回避する方策として、公衆 Wi-Fi サービスを利用するときは、必ず何かしらの VPN接続にしている。
VPN とは
「Virtual Private Network」の略で、インターネット上に仮想トンネル(仮想専用回線)を設けて、暗号化や認証機能を持たせ、2点間を直接、安全に結ぶ技術を指す。
今回は、Mac から
VPN Gate を利用してみた
VPN Gate(学術実験プロジェクト)とは
筑波大学において、学術的な研究を目的として実施されているオンラインサービスになる。VPN Gate の特徴
● 世界中のボランティアが提供する多数の VPN サーバーによって構成されている。● SNS や Gmail などのサーバーとの間は HTTPS (SSL) 通信が使用される。
● IP アドレス が VPN サーバーのものに書き換わるので、安全に情報発信したり、Web コンテンツの閲覧が可能。
● 各 VPN サーバーの IP アドレスは固定されない。
● Windows、Mac 、iPhone、iPad、 Android などほとんどのデバイスから接続できる。
● 匿名で利用できる。ユーザー登録も不要。
● 無償で利用できる。
使い方( L2TP/IPsec VPN クライアントを使用した場合)
もっとも簡単な L2TP/IPsec VPN クライアント(macOSに標準で搭載されている)を使用。サンプル画像は、macOS Catalina 10.15.3 を使用
(一部 OS X Yosemite 10.10.5 を使用)。
● Mac の画面上側のネットワークアイコンをプルダウンし、メニューの下側にある[”ネットワーク”環境設定を開く…]をクリックする。
● ネットワーク環境設定画面の左下の「 + 」ボタンをクリックする。
このとき、macOSのバージョンにより、左下の鍵のアイコンが閉じた状態で、「 + 」が薄いグレイ表示になっていてクリックできないときは、鍵のアイコンをクリックして、管理者パスワードを入れて鍵を開けておく。
● 新しい接続を設定する画面が開くので、インターフェイスをプルダウンし、[ VPN ]を選ぶ。
● 同じく VPNタイプで[ L2TP over IPsec ]を選ぶ。
● [作成]ボタンをクリックする。
● 画面左側に[ VPN ( L2TP) ]が追加される。
● ブラウザで次の VPN 中継サーバー 一覧ページを開く。
VPN Gate 公開 VPN 中継サーバー 一覧:https://www.vpngate.net/ja/
使用するVPN 中継サーバーを決め、その「DDNS名」 (.opengw.net で終わるドメイン名) 、または 「IPアドレス」 (xxx.xxx.xxx.xxx の形式・こちらを推奨) をコピーし、
ネットワーク環境設定画面の「サーバーアドレス」の欄にペーストする。
● 続けて「アカウント名」の欄に[vpn]と入力し、次に[認証設定…]ボタンをクリックする。
● 認証設定画面が開くので、パスワード」の欄と「共有シークレット」の欄にそれぞれ
[vpn]と入力し、[ OK ]ボタンをクリックする。
● 認証設定画面が閉じるので、右下の[適用]ボタンをクリックする。画面左側の[ VPN ( L2TP) ]の丸の色が黄色に変わる。これで、新しい接続の設定は完了。
VPN接続
● [接続]ボタンをクリックする。
● VPN接続のパスワードを求められるので、[vpn]と入力し、[ OK ]ボタンをクリックする。
(次回接続の際、パスワード入力は省略される)
● VPN接続開始。接続に成功すると、画面左側の[ VPN ( L2TP) ]の丸の色が緑色に変わり、ステータスが「接続済み」となり、上に移動する。
うまく接続できない場合や、接続後に接続が解除された旨のアラートが出たら、別の中継サーバーを選んで「サーバーアドレス」の欄にペーストし直して接続する。
→ 「◎ 外出時に、無料の公衆 Wi-Fi(無線LAN)サービスを安全に利用するため VPN Gate を利用してみた[Windows編]」
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