大晦日(おおみそか)の「みそか」は「三十日」のことで、月の最後の日を指していたものが、やがて月の最後の日を文字ではなく音の「みそか」と呼ぶようになり、三十一日も月の最後の日ということで「みそか」に。
そして年の最後の月の最後の日ということで「大」が付くようになった、というあたりが、「おおみそか」の由来。日本語の語源を調べていると、こういったアバウトさが目につくが、嫌いではない。
「みそか」にあてる文字「晦日」は、月の輝いている部分の見え方を表す月相(英語では、moon phase)からきている。
月相は、隠れていた月が現れる「朔」(新月)から始まり、「弦」(上弦)、「望」(満月)、「弦」(下弦)、約三十日で月が隠れる「晦」に至る。このことから「晦日」が「みそか」にあてられる。
月が隠れる「晦」の日は、月隠り(つきごもり)とも呼ばれ、それから転じて「晦日」は「つごもり」の訓もある。大晦日が「おおつごもり」とも呼ばれることの由来。
月について書いていると、なぜか藤原道長の望月の歌を思い出す。
『この世をば わが世とぞ思ふ もちづき(望月)の かけたることも なしと思へば』
2012年は良い年になりますように。
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