◎ [Windows 10]未インストール かつ アウトライン化されていないフォントを使ったaiファイルから、無料ツールでアウトラインを取り出す小ワザ

2020年5月7日木曜日

Illustrator Windows 10 小ワザ

Illustrator で作成された ai ファイルは印刷の入稿用としてよく使われるが、印刷所側で持っていないフォントを使うとフォントが置き換わってしまうため、入稿の際にはフォントのアウトライン化が必須になる。

制作サイドのファイルのやり取りでも同様なのだが、稀に社内用のアウトライン化されていない ai ファイルが外部用にまぎれたり、単純にアウトライン化チェックのミスなどで、アウトライン化されていないものを渡されることがある。

時間があれば、正しいファイルを送り直してもらうことで解決するが、切羽詰まった状態でそうもいかないときの小ワザの紹介。

アウトライン化されていないaiファイルからアウトラインを取り出す


サンプルケースは、Mac の Illustrator でフォントのアウトライン化せずに保存した ai ファイルから Windows 10の Illustrator で未インストールのフォントのアウトラインを取り出す。使用したフォントは Google Fonts の「Monoton」。(Monoton:https://fonts.google.com/specimen/Monoton)

Mac 側でインストール済みの Monoton を使った画像を作成し、アウトライン化せずに ai ファイルとして保存。

その ai を Windows 10の Illustrator で開こうとすると、フォントが見つからない旨のアラートが出る。それを無視して開くと、次のようにフォントが置き換わってしまう。

そこで、Illustrator ではなく、「Acrobat Reader」で ai ファイルを開く。「Acrobat Reader」が入っていなければ、次のリンクからダウンロード(184MBほど)してインストールする。利用は無料。
Adobe Acrobat Reader DC

「Acrobat Reader」で 開くと、元のフォントの状態を維持した画像が表示される。このまま普通に[名前を付けて保存…]で、 pdf として保存することは可能だが、それを Illustrator で開いてもフォントの置き換わりは改善しない。
そこで、次のような手順で pdf 保存する。

「Acrobat Reader」で 開いたまま、メニューの[ファイル]から[印刷]を選ぶ。

印刷の画面で、プリンターのところで[ Microsoft Print to PDF ]を選び、右側のプレビュー画像を確認して、[印刷]ボタンをクリックする。

保存ダイアログでファイル名を付け、ファイルの種類を pdf で保存する。

その pdf を Illustrator で開いて選択すれば、アウトライン化されたフォントが確認できる。パスとして取り出したり、そのまま ai として保存し直すことも可能。