◎ [ MacとWindows ] ai を始めとするベクター形式のファイルの中身を Illustrator 以外の無料のアプリを使って確認する方法[ Inkscape編 ]

2020年1月30日木曜日

Illustrator Mac Windows アプリ



印刷物作成には欠かせない Illustrator で作成した ai を始め、eps、svgといったベクター形式のファイルの中身を Illustrator 以外の無料のアプリを使って確認する方法[ Inkscape編 ]。


Inkscape

Windows、Mac、Linux で動作するベクター作成・編集ソフト(ドローソフト)。W3C オープン規格の SVG (Scalable Vector Graphics) をネイティブのフォーマットにしたオープンソースソフト。完全無料(有料版は存在しない)。

有償の  Illustrator に匹敵する機能を備え、プロの利用者も多いが、Illustrator に慣れている人は使い勝手の違いでやや取っ付きにくい面もある。「Illustrator 以外の無料アプリで中身を確認する」という程度なら問題なく使える。

また、ダウンロードした後に、ユーザー登録する必要はない。そのかわり「Gravit Designer」などに付属する cloud サービスは無い。

Mac版

(Windows版については下方にあり)
ダウンロードは次の公式サイトの[ Download ]ボタンから各OS用などを選ぶ。
https://inkscape.org/

サイズは約132MB(latestバージョンで)。Mac の OS に合わせた以前のバージョンも上記サイト内に置いてある。サンプル画像などは、macOS 10.15.2にインストールした v1.1.0-dev を使用している。

古いバージョンでは、日本語化が必要だったが、最近のバージョンでは、インストール後すぐに日本語で利用できる。

フォントはシステムのものを利用するので、アプリ自体にインストールする必要はない。ただし未インストールのフォントでアウトライン化されていない場合は、他のフォントに置き換わる(欧文の場合)か無視されてなにも表示されない(日本語の場合)。

また、使い方のチュートリアルが用意されている。Inkccape のメニューから[ヘルプ]→[チュートリアル]→「基本」などの各項目を選択。

次のサンプルは、オープンソースフォントの「 roboto 」の thin(細字) を使用し、一方をアウトライン化( Sample outline )した比較画像。上側画像が元の ai ファイルで、下側がそれを Inkscape で表示したもの。アウトライン化していない文字は Sans serif に置き換わっている。

ファイルを開く

ファイルを直接  Inkscaper の編集画面にドロップして表示可能。

ai ファイル

svg  ファイル

eps  ファイル

pdf ファイル

ベクター形式のいずれのファイルも開くことができたが、ai の古いタイプ( Creator : Illustrator 8.0 (エディタで開いて確認))は、開くことができなかった( Illustrator からは可能)。

ファイルの保存

[ファイル]→[保存]、または[名前を付けて保存…]で、svg形式の保存になる。拡張子は「 .svg 」。

Windows版

ダウンロードは、Macと同じで、公式サイトの[ Download ]ボタンから各OS用などを選ぶ。
https://inkscape.org/

サイズは約65MB(バージョン9.2.4で)。OS に合わせて以前のバージョンも上記サイト内に置いてある。サンプル画像などは、Windows 10 にインストールした v9.2.4 を使用している。

Mac版との違い:

やや非力なWindows PC では起動に時間がかかる。
Mac で開けた eps ファイルはエラーとなった。また、ネットで配布されている著作権フリーの素材 eps も同様に開けなかった( Mac版では可能)。
その他は、動作も含めてほぼ Mac版と同じ。

ai ファイル

svg  ファイル

eps  ファイル(エラー)

pdf ファイル