◎ 私の周辺ではよく目にするようになったWindowsやmacOSなどのダークモードについての考察

2019年9月6日金曜日

Android iOS Mac Windows 10


ちょっと前に、米Microsoftが、今秋発表のiOS 13やiPadOS、Androidの「Outlook」アプリでダークモードを開始するというニュースを見た。最近、WindowsやmacOS、Android、iOSなどがダークモードに対応して、プログラマーやコーディングエンジニアなどcodeを扱う人たちが歓迎しているらしい。
macOS Mojave 10.14.6 のライトモードとダークモード
私もcode入力にかかわっているが、私は8ビットパソコンの頃のモニターの見辛さのトラウマなのか、ダークモードではどうも落ち着かないので、白に近いグレー地に濃いめの色の文字のエディタで作業をしている。MacBook AirのmacOS Mojaveでもダークモードは使用していない。
ライトモードのcode入力例(Visual Studio Code 1.35.1)
ダークモードのcode入力例(Atom 1.38.1)

そもそもなぜダークモードなのか?

  • 「目が疲れない」
    ダークモードで目が疲れないというのは、周りが暗いところで画面を見る場合であって、明るいところではかえって目がチカチカする。Googleマップをナビにして運転する場合、夜間はナイトモード(ダークモード)のほうが見やすいというのは理解できる。でも明るい真っ昼間にナイトモードを使う人は少ないだろう。
  • 「バッテリーが節約できる」
    ディスプレイのブライトネス(輝度)は高い程、バッテリーを消費するのは間違いないらしいが、ダークモードとバッテリーの持ちの関係はディスプレイの種類で違う。

    ダークモードでバッテリーの消費を押さえることができるのは、必要なドット以外は発光しないよう制御する(黒に近い部分ほど電力を消費しない)有機ELディスプレイの場合であって、液晶ディスプレイの場合は、バックライトを使っているので、黒い部分でも白い部分でも消費電力は変わらない。それどころか黒を表現する際にバックライトの光を強く絞るために電力をかけるのでかえってバッテリーを消費する。
  • 「焼き付き(ディスプレイの部分劣化)を防ぐことができる」
    焼き付きとは、昔のブラウン管(CRT)のディスプレイの場合では、散布されている蛍光塗料が、長い時間電磁波を受け続けることで機能しなくなり画面に焼けたような跡が残ってしまう現象。液晶ディスプレイの場合は、液晶の分子構造が固定化により残像のような跡が残ってしまうことがあるが、CRTのような実際の焼き付き現象はおこらない。 有機ELディスプレイの場合、長い時間同じ画面を表示していると、ドットを構成している発光素子が劣化して、表示色が定着してしまう現象がおこる。しかし、最近のものはかなり改善されていて、かなりの長時間(12時間以上)発光したまま放置しなければ問題はないらしい。

ダークモードの結論(筆者の独断による強引なまとめ)

  • 夜間に業務に従事するドライバーなどには有効なモード。
  • 比較的新しく高価な有機ELディスプレイのデスクトップPC、ノートPC、スマートフォンを使用している人向けに有用なモード。特にスマートフォンの場合は、バッテリーの消費を押さえて、充電回数を減らし、バッテリー寿命を延ばすことに繋がる。
  • 液晶ディスプレイの場合、不可欠とはいえず、選択は基本的に趣味による。
  • 夜道のスマホが見やすくなるということで、危険な歩きスマホを助長するマイナス面がある。