◎ Mac の dmg ファイルを Windows から開くことができる 7-Zip が、バージョンアップ(v22.00)して APFS に対応したようなので試してみた

2022年7月6日水曜日

dmg Mac Windows アプリ

7-Zip記事タイトル
7-Zip(セブンジップ)は、オープンソースのアーカイバで、Windows、Linux、Mac で利用できる。GNU LGPLライセンス(ただしRARライセンスの制限あり)で、AESのコードは修正 BSDライセンスの下で配布されているフリーソフトウェアになる。2022年6月15日にバージョン22.00がリリースされた(Mac版はまだ)。

 

7z形式の書庫を作成し、拡張子は「 .7z 」。 多くのデータ圧縮形式や圧縮無しの書庫形式をサポートする。また UDF の CD/DVD イメージ ( .iso ) 展開もサポートするので、Windows から Mac の dmg ファイルを開くことができる
関連ページ:◎ Mac の dmg (ディスクイメージ)ファイルを Windows で開く」 

 

バージョン22.00では、Mac の APFS(Apple File System)フォーマットで作られた dmg ファイルも開くことができるようになった。

 

APFS は、macOS 10.13以降で使用されているフォーマットで、macOS 10.12では、APFS フォーマットの dmg を開くことはできるが、作成はできない。OS X 10.11以前では、開くことも作成もできない。

 

2009年製の古い MacBook Pro や MacBook Air などは最大 OS が OS X 10.11.6なので、APFS フォーマットの dmg は扱えない。 もし、上記のような古い Mac しか手元になくて、APFS フォーマットの dmg の中身を確認したい場合、Windows 10 や Windows 11 の PC があれば 7-Zip バージョン22.00をインストールすることで目的を果たすことができるかもしれない。

 

Windows 11 PC + 7-Zip(v22.00)から APFS フォーマットの dmg を開いてみた

APFS フォーマットの dmg は、Macbook Pro(macOS Big Sur 11.6.6)の「ディスクユーティリティ.app」からテスト用として作成した。
ディスクユーティリティ.app

dmg 作成用の元データは、デスクトップ上の「test55」フォルダー(内容は画像が6点、PDFが1点 計16.5MBほど)を使用した。
dmg 作成用の元データ

APFS の dmg を2種類作成

(1)ディスクユーティリティ.app」のメニューから[ファイル]→[新規イメージ]→[フォルダからのイメージを作成…]で、フォルダ「test55」を選択して作成。ファイル名「test55.dmg」、サイズ約16MB。
フォルダからのイメージを作成

test55.dmg

前述の古い Mac で開けなかった APFS の dmg はこちらを使用している。

 

(2)「ディスクユーティリティ.app」のメニューから[ファイル]→[新規イメージ]→[空のイメージを作成…]で開くダイアログから、
空のイメージを作成

フォーマットを APFS 、サイズを100MGにして、空のイメージを作成した。
フォーマット APFS

ファイル名「test2200.dmg」、サイズ約100MB。dmg はマウントし、「test55」フォルダーの内容をコピーした。
test2200.dmg

 

Windows PC に 7-Zip(v22.00)をインストール

今回は Windows 11 PC にインストールしてみた。
ブラウザで、7-Zip の公式ページ[https://sevenzip.osdn.jp]に移動し、対応する 7-Zip をダウンロードする。別なファイルタイプや Mac 版, Linux 版などは左側の[ダウンロード]から取得できる。
7-Zip の公式ページ

 

ダウンロードされた 7-Zip のファイルをクリックする。「この不明な発行元からのアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」との確認が出る場合は、[はい]をクリックする。インストーラが立ち上がるので、[Install]をクリックしてインストールする。インストールは数秒で終わる。
7-Zip(v22.00)をインストール

 

7-Zip(v22.00)から APFS フォーマットの dmg を開く

タスクバーの左端ボタンから[スタート]画面を開き、[すべてのアプリ]をクリック。
Windows11 スタート画面

 

アプリの一覧から「7-Zip」フォルダーをクリックして開き、「7-Zip File Manager」をクリックして起動する。
7-Zipを起動

 

次の画像は、7-Zip でデスクトップを表示したところ。予め、デスクトップに置いた2つの dmg が見える。そのうちの「test55.dmg」を選び、[展開]をクリック
test55.dmgを展開

 

展開」ダイアログが開くので、展開先などを決め[OK]をクリック。
test55.dmg 展開先

 

デスクトップ上に展開した「test55」フォルダーを開くと、作成側(Mac)と同じものが表示された。個々のファイルの内容も問題なかった。
「test55」フォルダーの内容

 

次に「test2200.dmg」も同様の手順で展開を試みた。「test2200.dmg」を選んで[展開]をクリック、「展開」ダイアログで展開先などを決め、[OK]をクリック、
test2200.dmgを展開
test2200.dmg 展開先

 

こちらは次のようなエラーになった。
エラー

 

今回の結果

Mac で APFS フォーマットの dmg を作成、これを Windows 11 PC + 7-Zip(v22.00)から展開。これを数回繰り返してみたが結果はすべて同じだった。
[フォルダからのイメージを作成…]で作った APFS フォーマットの dmg は正常に展開できる。
[空のイメージを作成…]で作った APFS フォーマットの空の dmg をマウントしてファイルを追加したものはエラーになる。

 

APFS フォーマットの dmg が出来合いではなく、Windows + 7-Zip(v22.00)で作業することを想定して新規に作成するなら、APFS フォーマットではなく、Mac OS拡張フォーマットにしておいたほうが無難かもしれない。
Mac OS拡張フォーマット