◎ Androidタブレット上で、zipファイルを解凍する必要性が生じたので、無料のzip(パスワード付き)ファイル解凍アプリを探し、試してみた。結果は十分に満足。

2012年6月16日土曜日

Android free soft


探す条件は、
  • パスワード付きZIPを解凍できること
  • できれば無料のアプリ
  • タブレットの「IdeaPad Tablet A1メモリ16GB  OS 2.3.4」で利用できること
この3点。

タブレットのGoogle Playアプリでは広くアプリを探すのは難しいので、いつもMacのブラウザからGoogle Play にログインした状態で検索している。このGoogle Playはなかなか便利。

ブラウザベースなので表示が早く、選んだアプリに、ログインしたGoogleアカウントに紐づいた自分の Android 端末が対応しているかどうかを明確に表示してくれるし、「インストール」をクリックすれば、対象の Android 端末にそのアプリを自動でインストールしてくれる。また、選んだアプリがインストール済みかどうかも分かる。

iOSの場合、iTunesで同様のことができるが、一つのアプリケーションにいろいろ詰め込み過ぎで、同期しているときなど動作が重すぎてイライラさせられることも多い。また、iPod touchのApp Storeアプリでは、金額ボタンをタップするまで、対応か非対応か分からないのが悩ましい。

というようなことで検索した結果、インストールしたアプリは5つ。すべて試した結果、条件にマッチし、かつ使い勝手も機能的にも満足のいく2つのアプリを選び出した。

解凍ツール(ZIP/LHA/RAR/7z)日本語対応
zip圧縮はできるが、ほぼ解凍のみと言っても良さそうなアプリ。
完全に日本語化されているので、とっつきやすい。

主な機能
日本語ファイル名、フォルダ(ディレクトリ)名の解凍も可能。
ZIP、LZH、RAR、7z の解凍に対応。パスワード付きの解凍はZIPのみ対応。圧縮ファイル作成もZIPのみ。
解凍先のフォルダ指定ができる(自動設定も可能)。
フォルダの追加、削除(フォルダを長押しして表示されるダイアログで削除を選ぶ)も可能。
「書庫閲覧機能」で、解凍せずに中身を確認できる。

使い方(解凍)
アプリを起動すると、各種設定画面になる。

上から4つの項目が「解凍設定」
解凍する前に、ここで解凍設定を先に済ましておく。

解凍場所の指定方法
ダイアログが開き、「圧縮ファイルと同じ場所」、「解凍場所を自分で設定する」から選択。

圧縮ファイル(zip/rar/izh/7z)
「圧縮ファイルの選択」画面に移動する。解凍するファイルを圧縮ファイルを選択する。

解凍場所の指定
「フォルダの選択」画面に移動、解凍する場所を指定する。【 解凍場所の指定 】をタップすると、画面タイトルは「フォルダの選択」に変わる。

【 解凍場所の指定方法 】の指定に関わらず、解凍場所の指定は可能。解凍場所の指定をしておいて、【 解凍場所の指定方法 】で「解凍場所を自分で設定する」を選ぶとここを選択したことになる、という使い方。

設定した内容は、Androidの他の設定などと同様に各タイトルの下に小さく表示される。
注意:階層をたどって、フォルダを開いただけでは指定したことにならない。最下段の[ 選択 ]ボタンをたっぷすると選択できる。または、フォルダを長押しして表示されるダイアログで[ 選択 ]をタップするとそのフォルダが選択される。既存のフォルダを削除する場合は同じダイアログで[削除]をタップする。

解凍後の処理
解凍処理後の振る舞いを設定する。
ダイアログが開き、「解凍先のフォルダを開く」、「解凍ツールを終了する」、「なにもしない」から選択。
その次の3つの項目が「解凍オプション」

解凍フォルダの作成
これをチェックしておくと、解凍した際、解凍場所に指定したフォルダ内に、解凍ファイル名を付けたフォルダを作成してくれる。

完了時に通知する
これをチェックしておくと、通知バーで 完了したことを知らせてくれる。

パスワード
パスワード付きzipを解凍する場合、事前にここにパスワードを入れておく。

すべてを設定しておいてから、最下段の[ 解凍 ]ボタンをタップすることで、ファイルの解凍が実行される。

起動画面の最下段の3つのボタン

解凍
すべてを設定しておいてから、このボタンをタップすることで、ファイルの解凍が実行される。

書庫閲覧
このボタンをタップすると、「圧縮ファイルの選択」画面で指定した圧縮ファイルを解凍せずに中身を確認できる。ただし、表示されたファイルは開くことはできない。

(虫眼鏡とフォルダのアイコン)
ファイルブラウザ。階層を巡って、ファイルやフォルダを確認できる。

その他の画面の最下段のボタン
「圧縮ファイルの選択」画面や、ファイルブラウザで移動した場合、下に2つのボタンが表示される。

戻る
システムの戻るボタンと同様の動き。戻せる場合に一つ前の動作に戻す。

EXIT
このボタンをタップすると、起動画面に戻る。

「フォルダの選択」画面では上の2つのボタンに加えて【 選択 】ボタンが追加される。

選択
タップすると、現在開いているフォルダ(ディレクトリ)を選択する。

● 「圧縮ファイルの選択」画面や、「フォルダの選択」画面、ファイルブラウザの画面では、上にボタンが表示される。

下矢印(フォルダ階層が表示された部分の)は、プルダウンしてそれまでに選択した階層の履歴から、階層を選べる。


上矢印(「…上へ」と書かれた部分の)は、階層を一つ上に移動。

ホームマークアイコンは、ホームに指定しているフォルダに移動。特に設定していなければ「/mnt/sdcard」(内部Dカード)に移動。

SDカードマークアイコンは、「/mnt/sdcard」に移動。

二つの矢印マークは、現在のフォルダの階層を表示。

フォルダに+マークは、新規フォルダを作成。

使い方(zip圧縮ファイル作成)
ファイルブラウザを使って、zip圧縮する対象のファイルやフォルダ探し、決定したらそれを長押し、表示されるダイアログで「 圧縮 」を選ぶとzipファイルが元のファイル、フォルダと同じ階層に作成される。

同じダイアログで、[ 削除 ]を選ぶと、ファイル、フォルダを削除できる。

また、同じダイアログで、[ コピー ]を選ぶと、最下段の[ 戻る ]ボタンが、[ 貼付け ]になり、移動した先のフォルダでこれをタップすれば、複製を作成できる(このあたりはPCと同じ振る舞い)。

アプリのアクセス許可
ネットワークソケットの作成。
USBストレージへの書き込み、SDカードへの書き込み。


ArchiDroid
Google Playの説明は日本語(ややおかしな日本語)になっているが、アプリ自体は日本語化されていない。英語表記だが、とてもシンプルで、ユーザーインターフェースが分かりやすく仕上がっているアプリの一つ。

アプリ起動画面は、ごく単純に「Unpack Airchive」(圧縮ファイル解凍)、「Create Airchive」(圧縮ファイル作成)、「Exit」(終了)の3つのみが並ぶだけ。

zip圧縮を含めて、このアプリでは、圧縮ファイルをアーカイブ(Airchive)と称している。圧縮ファイルとアーカイブでは意味が少し違うが、このアプリにあわせて、以降は「アーカイブ」と記述することにする。

特徴
RAR、ZIP、TAR、GZIP(GZ)、BZIP2(BZ2)、tar.bz2と、tar.gz、7zipの解凍に対応となっている(Google Playの説明による)。
パスワード付きzipの解凍もできる。

使い方(解凍)
起動画面で、「Unpack Airchive」をタップ。
Unpack Airchive画面で、「Archive file path:」の右側 [ … ]アイコンをタップ。解凍するファイルを選ぶ。

Out path:」の右側 [ … ]アイコンをタップ。


解凍する場所を選ぶ。階層を辿り、解凍先フォルダが決まったら、その右側をチェック、上に2つ並ぶフォルダアイコンのうち、チェックマークの入った右側をタップ。

Unpack Airchive画面に戻るので、パスワード付きなら、鍵マークのアイコンをタップして、パスワードを入力する。解凍するファイルと解凍先を確認し、[ Unpack ]ボタンをタップ。


下側に解凍の進捗を表す黄色のプログレスバーが表示され、テキストで処理の内容が表示される。
目玉のアイコンをタップすると、解凍して出き上がったフォルダが表示される。









使い方(圧縮)
起動画面で、「Create Airchive」をタップ。

Create Airchive画面で、[ Airchive Name ]の欄にアーカイブ名を入力する。

[ Out path ]欄の右側 [ … ]アイコンをタップして、解凍のときと同様にアーカイブの作成先フォルダを決める。

[ Airchive Content ]をタップして、Airchive Content画面で、「+」ボタンをタップして、階層を巡り、アーカイブするファイルを選んでいく。

ファイルの選択は、一つまたは複数のファイルの右側をチェックして選択。

選び終わったら、上に2つ並ぶフォルダアイコンのうち、チェックマークの入った右側をタップ。










Airchive Content画面にファイルが追加される。
ファイルを追加する場合は、「+」ボタンをタップして、前記と同様にする。

不要なものがあったら、ファイルの右側をチェックして、「×」ボタンをタップして削除する。

圧縮する内容が決まったら、Uターンマークのボタンをタップして、Create Airchive画面に戻る。

パスワード付きにする場合は、鍵のアイコンをタップする。[ Password Dialog ]が開くので、「 Use Password 」にチェックを入れ、パスワードを入力する。

鍵のアイコンの右隣のアイコンをタップすると、Airchive Preferemce画面になるので、
Type archive」をタップして、圧縮ファイル形式を、Zip、Tar、Tar.gz、Tar.bz2から選ぶ。

Compression level」をタップして、圧縮の精度を決める。Fast、Normal、Maximum、Ultraから選択。

「Cryptography method」をタップして、暗号化の精度を決める。Standard、Aes256から選ぶ。

いずれも初期値のままでもかまわない。

すべてを設定したら、[ Create ]ボタンをタップ、下側に圧縮の進捗を表す黄色のプログレスバーが表示され、テキストで処理の内容が表示される。圧縮ファイルが出き上がり。

なお、パスワード付きの場合、鍵のアイコンが金色に変わる。

アプリのアクセス許可
USBストレージへの書き込み、SDカードへの書き込み。

実際に各種圧縮ファイルを作り、試してみた
ArchiDroidが解凍できるアーカイブのタイプ(フォーマット形式)が、Google playの説明ではいま一つよく分からない。実際に圧縮ファイルのサンプルをMacで作って試してみた。なお、圧縮できるファイル形式は、前記の4つ(Zip、Tar、Tar.gz、Tar.bz2)。ついでに「解凍ツール」も試してみた。

● テスト用ファイル作成app(すべてMac OS X 10.4.11)
  • ZIP作成:BOMArchivehelper(Mac OS X システム)。ちなみに「BOMArchivehelper」は、Mac OS X 10.5以上の「アーカイブユーティリティ.app」と同じもの。
  • パスワード付きZIP作成:MacWinZipper.app
  • RAR作成:SimplyRAR.app
  • 7z、tar、gzip(gz)、bzip2(bz2)作成:GUI Tar.app
  • tar.bz2作成:CleanArchiver.app
  • LHA(lzh)作成:DropLHa.app
「解凍ツール(ZIP/LHA/RAR/7z)日本語対応」の場合
ZIPの解凍:問題無し。
パスワード付きZIPの解凍:問題無し。
7zの解凍:日本語フォルダ名が文字化け。その他は問題無し。
RARの解凍:問題無し。
LHA(lzh)の解凍:問題無し。
tar、gzip(gz)、bzip2(bz2)の各ファイルは、置いてある階層を開いても表示されなかった。

● ArchiDroidの場合
ZIPの解凍、パスワード付きZIPの解凍、7zの解凍、RARの解凍、LHA(lzh)の解凍は、「解凍ツール」と同じ結果。
tar.bz2の解凍:日本語フォルダ名が文字化け。Mac特有のリソースフォーク(jpegファイルで)が存在する。その他は問題無し。
tar(pdfを単体で圧縮)の解凍:問題無し。
bz2(pdfを単体)はサポート外の表示。
gzip(gz)の解凍:プロセッシングエラーに。

また、2つのアプリとも、Windows 7で作成した、Zip、パスワード付きZip、LHA(lzh)の解凍も問題なかった。


Google Play :「ArchiDroid」無料
関連ページ:iOSでzip解凍